睡眠負債のイメージ
睡眠に関する様々な知識が一般にも出回るようになっています。
睡眠負債という言葉も、随分耳にするようになりました。
例えば一日に7時間寝る必要がある人が、6時間しか寝れなければ1時間の睡眠負債。
それが5日続けば5時間の睡眠負債。
月曜日から金曜日で5時間の睡眠負債ができれば、その分を土日に余分に寝て、合計19時間寝れば睡眠負債は解消できる。
そういったイメージを持たれている方も多いと思います(負債=借金から)
ところがスタンフォード大学で行われた実験によると睡眠負債はそういった単純な計算では解消できないようです。
寝だめの効果
「どれだけ眠れば睡眠不足は解消できるのか」をテーマに、10人の被験者による実験が行われた。
実験前の10人の平均睡眠時間は7.5時間。
全員に毎日無理やり14時間ベッドに入ってもらい経過を観察した。
初日二日目と約13時間の睡眠を取った後、徐々に睡眠時間は短くなり、3週間後には8.2時間の睡眠時間に固定された。
これがこの10人の理想の睡眠時間と考えられるが、わずか40分の睡眠負債を解消するのに3週間もかかった。
睡眠負債を返せばパフォーマンスは上がる?
また、男子バスケットボール部員を被験者とした実験では、40日間毎晩10時間ベッドに入ってもらいバスケットボールのパフォーマンスにどの程度の影響が出るかを調べた 。
その結果、80 M のタイムは0.7秒縮まり、フリースローは0.9本、3Pポイントシュートは1.4本も多く入るようになり、選手からも「すごく調子がいい」などの実感も得た。
しかし実験終了後、元の睡眠環境に戻ると選手たちの記録は実験開始前に戻ってしまった 。
時間ではなく質?
このようにわずかな睡眠負債でもそれを解消するのには相当の時間がかかり、また睡眠負債を抱えた状態ではパフォーマンスが落ちてしまうということが実験から分かります 。
このような結果から、睡眠は時間ではなく質をどれだけ高められるかというのが現在の睡眠業界の方針の一つのようです。
その方法ややり方は各個人で合う方法が違うと思いますので、ご興味がある方は下記書籍をご参考になさってください。実験の引用も下記書籍からさせてていただきました。
※『スタンフォード式最高の睡眠』より引用
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