発展期~準備から行動へ~
スキルアップのためには練習は不可欠です。ただしその練習は闇雲なものではなく「適切な」練習でなければなりません。そしてそういった適切な練習は「深い練習」と例えられます。
深い練習のカギは「背伸びをすること」です。そしてそれは現在の能力を超えて自分を伸ばすために、「スイートスポット」と呼ばれる困難なゾーンを体験することです。
スイートスポットとは
最速で最適にスキルを修得することが出来るゾーンが実際に存在します。そしてそれはその時点のスキルの限界の周辺にあります。それが「スイートスポット」と呼ばれるものです。
スイートスポットの目安は成功確率50~80%程度の練習です。
自分自身のスイートスポットを見つけるには創意工夫が必要です。水中でスイングの練習をするゴルファーもいれば、曲を逆から演奏するミュージシャンもいます。
ただしその目的は同じでなければなりません。「自分の能力の限界まで背伸びをする」ということです。
それはアインシュタインが「われわれは最大の努力によってかろうじてなしとげられることをおこなう感覚を養わなければならない」と表現したように微妙なニュアンスです。
時間との決別
スイートスポットに到達するための深い練習は時間で測るのではなく「背伸び」とその「繰り返し」によって測定されなければなりません。
例えば、ピアノの練習を「1時間する」のではなく、新しい曲を集中的に「5回繰り返して」練習する。ゴルフボールをただ漫然と「1時間打つ」のではなく、入念に「50回繰り返して」スイングするといったような練習方法にするということです。
極端な事をいえば、時間は無視して構いません。まずは一度でもスイートスポットに到達することです。そしてその「背伸び」の「繰り返し」がその人のスキルを効率よく伸ばしてくれるのです。
その10へ続く
前回分は下記より
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