水道水とミネラルウォーター、よく比較されるものですが、そもそもの立ち位置を確認しましょう。
水は毎日必ず使うものです。ですので水道水は「生活必需品」としての厳しい規制基準が設けられています。それに対してミネラルウォーターは「嗜好品」です。日本では清涼飲料水に分類されています。
ミネラルウォーターの安全基準は18項目、水道水の安全基準は50項目にのぼり、基準値は水道水の方が厳しい(最大5倍程度)。水道水の方が基準が緩い項目はひとつもありません。
水道水で昔よく言われたトリハロメタンですが、現在はオゾン滅菌などの技術を備えた高度浄水設備の導入で、トリハロメタンは相当低減しました。
水道法でのトリハロメタンの基準値は0.1mg/L以下ですが、水道局等が発表している水質検査結果では、ほとんどが<0.01mg/Lとなっています。
※「<」が付いているのは検査計器では計測不可能な値(レベル)ということです。
もうひとつは塩素。水道水には塩素を添加することが義務付けられています。ですが、水道水に含まれる塩素は体に害があるものではなく、むしろ雑菌の繁殖などを防ぎ安全性を高めるためには必要不可欠なものです。ミネラルウォーターなどペットボトルの水などはその塩素が含まれていないわけですから、開封後はなるべく早めに飲んでしまわないと雑菌が繁殖して水が傷んでしまうということもあります。
水道水を煮沸した場合も同様です。
水道水の基準は水道水を毎日2L飲んでも、健康を害さないように作られています。ミネラルウォーターの方が4~5倍基準が緩いとすれば、1日に500mLのペットボトル一本は安全に飲めますという規格になっていると考えるのが妥当な範囲でしょう。
美味しいという「嗜好品」として選んでいるのか、「生活必需品」としての安全で選んでいるのか。水道水とミネラルウォーター、それぞれの目的に合ったものを選んで下さい。
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