私が今診ているとある患者さんがこの漢方薬を処方されました。これから継続して施術するにあたって知識として頭にいれておくため調べたものをまとめています。あくまで鍼灸師の目線で”ざっくり”ですので、細かな点はご容赦下さい。
用語に関しては各種用語辞典を参考に、その他引用したものに関しては適宜引用元等をクレジットしています。
薬には、食前・食間・食後など服用時の目安となる飲み方が必ず書かれています。それぞれどれぐらいのタイミングで飲んだらいいのかと質問を受けることがありますので、ここで確認しておきたいと思います。
【目安の時間】
食前:食事の30分くらい前
食間:食事のおよそ2時間後(食事の最中ではありません)
食後:食事の後30分ほど経った頃(または以内)
食直前:食事の直前
食直後:食事のすぐ後
就寝前:寝る30分くらい前
現代の食生活は昔と違い時間や回数に個人差があります。食事の間隔が長い方(8時間以上)や回数が少ない方(1日2食以下)は医師や薬剤師にその旨を伝え適切な服用方法をお聞き下さい。
一部ではありますが、薬の成分によって薬効が失われたり副作用が出るような食べ合わせや飲み合わせがあります。いくつか具体例を出して確認したいと思います。
※医学は日進月歩です。ここで挙げるものは2013年時点での知識です。時がたてば変化している可能性もあります。勘違い等もありえますので、薬を処方されたら医師や薬剤師に服用上の注意点等を直接お聞きになって下さい。
薬を服用する時の飲み物について質問を受ける時があります。「薬はお茶で飲んではいけない」と思っている方が時々いらっしゃるようですので確認していきたいと思います。
以前は鉄剤(貧血治療用の薬剤)は、お茶に含まれているタンニンという物質によって鉄分の吸収を妨げると考えられていました。そこから広く「薬全般がダメ」というふうに解釈される方がいたようです。実際、そのように服薬指導を受けたことがある方もいるようです。
現在では、「タンニンが薬の吸収を少し妨げることはあるが、薬の効果が失われるほどではない」ということが分かっています。飲み合わせや食べ合わせを禁止されている薬は確かにありますが、その一部を除いて服用の際の飲み物で薬の効果に大きな差が生じることはありません。
風邪薬程度ならお茶、コーヒー、紅茶などで飲んでも問題ありません。お白湯で飲むのが一番ですが、手元にない場合はそれほど神経質になる必要はありません。何も飲まずに薬を飲む方が危険です。薬が食道などに張り付き、十分な効果が得られなくなる恐れがあります。
また錠剤をかみ砕いて飲んだり、カプセル薬を分解して飲むことも危険です。それぞれの薬の形状にはきちんとした意味があり、溶ける時間や場所を計算して作られているからです。