”不規則な規則性”と疲労回復の関係性

 やまもと鍼灸院に鍼灸施術を定期的に受けに来て頂いている方々の共通の目的のひとつに「疲労回復・疲労をためない」という項目が挙げられます。

 疲労と一口に言っても肉体疲労もあれば精神的な疲労もあります。当院の鍼灸施術ではどちらに対してもアプローチしますが、今回は普段皆様の生活の中で脳疲労を軽減出来るかもしれない方法論をご紹介したいと思います。

 原則、各研究機関等で効果を科学的に検証出来ているものをご紹介しますが、感じ方には個人差がありますので、その点はご容赦下さい。

 脳疲労を軽減するための前提として「自律神経の副交感神経を優位にする」必要があります。これによって脳と体を活動モードから休息モードにするためです。

 

 副交感神経を優位にする方法も色々ありますが、今回ご紹介するのはご自宅や職場などの「環境」に関してです。

 

 ではどういった環境が副交感神経を優位にしてくれるのか?研究を通して分かってきたのは、一定の平均値から微妙にずれたある程度の「不規則な規則性」を保った状態が人にとって心地よい空間だということです。

 

 

 具体的な例を出してみましょう。ある実験において

 

① 本人が「最適」と指摘した室温と湿度に固定した環境

 

② ①の温度から±1.5度の範囲で常に変化を与えた環境

 

という2つの異なる環境で車の運転をしてもらいました。

 

 

 その結果、②の環境の方が疲労感が少なく運転効率の低下も抑えられました。

 

 

 森林浴で一般的に言われる臭い成分やマイナスイオンなどの効果は科学的には実証・確認されていません。しかし、光の角度や風の強さ・向き、聞こえてくる音など自然の中では常に微妙な変化が起こっています。

 

 それは人体も同じです。心拍・脳波・呼吸・体温・血流・血圧など測定できる数値だけでも常に同じということはありません。

 

 

 先ほどの実験とは別に「長時間、車の運転をすると何故疲れるのか?」という疑問を調べると運転そのものでは脳も体もあまり疲れていないということが分かりました。では一体原因はなんなのか?それは「同じ姿勢を取り続ける」ことだったのです。

 

 「エコノミークラス症候群」である程度有名になりましたが、狭くて身動きが取りにくい空間で下肢の血流やリンパの流れが悪くなると重篤な症状を引き起こしたり、疲労感が強くなります。それは長時間のデスクワークでも同じです。

 

 

 長時間同じ姿勢で座り続けることによる疲労回復には立ち上がって歩くことが効果的だと言われています。さらにそこに股関節やふくらはぎのストレッチ適度な水分補給が出来れば疲れを大幅に減らすことが出来るでしょう。

 

 

 常に同じというのは一見効率的に思えますが、大きなリスクをはらんでいます。全てを急に変えることは難しいでしょうが、ご自身が出来る範囲でわずかな変化を定期的に行って下さい。

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